小麦粉の賞味期限切れは危険?冷蔵庫保存の注意点
小麦粉の中でも「薄力粉」は普段からよく使いますが、
パン作りなどに使う「中力粉」「強力粉」など
「勢いで買ったのはいいけど、使い切れなかった。。」 なんてことありますよね。
そんな時に気になるのが、賞味期限。
開封後の場合などは、「大丈夫かな?」と不安になりますよね。
ただ、小麦粉の場合は、保存に気をつけないと大変なことになる可能性があるんです。
小麦粉の賞味期限
小麦粉にはグルテンと言われるタンパク質が含まれていて、
グルテンが多いと捏ねた時の生地に粘りが出ます。
なので、パンやうどんには強力粉や中力粉というグルテン含量が高いものが使われます。
そして、ケーキや天ぷらなどには薄力粉が使われます。
小麦粉はこのグルテンの性質が品質に大きな影響があります。
高温に晒されたり、古くなるとグルテンの性質が変化したり、粉自体の風味が劣化します。
小麦粉の賞味期限は、未開封の場合
薄力粉・中力粉 ・・・ 1年
強力粉 ・・・ 6ヶ月
とされています。
しかし、賞味期限内であっても、
開封後はなるべく早めに使用するようにと言われています。
その目安は、なんと「1~2ヶ月」と言われています!
そんなの無理!と思いませんか?
では、なぜそんなに早く使用することを勧められているのか?というと。
それは、ダニの温床になることを心配しているのです。
小麦粉とダニ
小麦粉はダニにとって、ご馳走であり、心地よいすみかになります。
ダニは0.1~0.2mmくらいと、とても小さいので小さな隙間からでも侵入します。
通常の室内環境であれば、ダニは増えることができます。
ひとたび小麦粉にダニが侵入すると、数ヶ月で数百倍に増えます。
小麦粉の中にいるダニは、気持ちが悪いですが、
病原菌を持っていたり、直接危害を加えるようなダニではありません。
しかし、アトピーなどのアレルギー体質の人は特に気をつける必要があります。
開封して古くなった小麦粉に大量にダニが増え、その小麦粉を使った料理を食べて、
アレルギー症状(じんましん、呼吸困難など)が出たことが報告されています。
ダニのアレルゲンは、料理で加熱していても無毒化はされないのです。
小麦粉の保存方法
ちょっと、「アレルギー症状が出るかも」って聞くと怖いですよね。
それでは、ダニを発生させない方法は?というと、2つあります。
① 密封する (ダニを侵入させない)
② 低温にする (10℃以下であれば活動できない)
この2つのどちらかを行えば、小麦粉をダニから守れます。
しかし、それぞれに少し注意点があります。
密封法
ふつう小麦粉のパッケージは紙で出来ているものが多いので、
口を折りたたんだり、ゴムで縛るだけでは、ダニの侵入を完璧に防ぐことは出来ません。
また、
チャック式の袋入りの製品もありますが、チャックの部分に粉が付きやすく
粉噛みしてきちんと閉じられていなかったり、
チャックの外側に大量の粉が付着してたりすると、せっかくのチャックも意味が無くなります。
一番、安心できるのは、
開封後は、密閉できるタッパーのような容器で保存することです。
より完璧を目指すなら、小麦粉を入れたタッパーを更に一回り大きなタッパーに入れます。
その時、乾燥剤を間に入れておけば更に安心です。
冷蔵法
保健所などは小麦粉を冷蔵庫で保管することを勧めていますが、
小麦粉のメーカーはあまり勧めていません。
それは、冷蔵庫で保管すると、ほかの食材の臭いが移ってしまうこと、
さらに、冷えた小麦粉を室温に置いておくと結露して、
ダマができたりカビが発生することを心配しているからです。
昆虫は10℃以下であれば活動できなくなるため、
その様な温度が家庭にあればよいのですが、冷蔵庫は5℃くらいと冷えすぎです。
臭い移りを防ぐためには、やはり密封容器にいれる必要も出てきますね。
冷蔵庫保存は安心ですが、実用的ではないかも知れません。
賞味期限切れの小麦粉の意外な利用法
賞味期限切れになったり、適切に保存できなかった小麦粉。
食べるのはお勧めできませんが、意外な用途に使えるので捨てないでください。
それは、換気扇などの油汚れのお掃除に使えます!
油汚れ落としの利用法
換気扇のベタベタ油汚れは、ヌルヌルしてなかなか落ちませんが、
大量の洗剤を使うより、手にも優しい小麦粉を使います。
① 新聞紙を広げ、換気扇の羽を置く
② ベタベタしている部分に小麦粉を振りかける
③ ゴム手袋をしてこする
たったこれだけで、ベタベタ汚れが面白いようにポロポロ取れるのです。
換気扇に限らず、洗剤や水が使えない場所(グリル台周り)の油汚れも
同じ要領で油汚れを落とすことができます。
まとめ
意外と賞味期限を気にしていない「小麦粉」。
火を通して食べるから大丈夫!は危険です。
保存はタッパーに入れて保存が実用的かもしれませんね。
まとめ買いした時などは、開封したものはタッパーに入れ
その他の袋は冷蔵庫に入れて保管するなど、
保存方法も使い分けて上手に小麦粉を使いましょう!
もし、使い切れなくても油汚れのお掃除用に利用できます。
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