「ココカラファイン経口補水液」発売!OS-1【大塚】との違いは?
全国のココカラファイングループ店舗(ドラッグストア・調剤薬局)では、
発汗・脱水時の水分補給に最適な「ココカラファイン経口補水液」が
10 月 19 日から新発売されています。
そして、経口補水液ってスポーツドリンクじゃないの?
熱中症の時期じゃなく、なぜ今の時期に?
と思ってしまいませんか?
そんな疑問を一挙に、独自に調査してみました!
目次
そもそも経口補水液って?
下痢やおう吐などで脱水症状が起こった場合、
お年寄りや子供では死にいたることもあります。
そんな時、病院では点滴を行いますが、
病院の設備がない緊急時には、経口補水液が有効です。
もともとは、WHOが発展途上国でのコレラなどの感染症による
脱水症状を治療するために配布して、提唱していました。
先進国では普及が遅れていましたが、
乳幼児など点滴が難しい場合に利用され始めました。
日本では大塚製薬が経口補水液「OS-1」を発売したことにより
広く知られるようになりました。
経口補水液とスポーツドリンクの違い
経口補水液は、スポーツドリンクより美味しくありません。
それにはちゃんと理由があるのです。
経口補水液の水分補給メカニズム
脱水症状や下痢の場合、大腸での水分吸収ができません。
ところが、糖と食塩を同時に与えれば
小腸から水分と栄養分を補給できることが分かり、経口補水液が発明されました。
乳幼児の脱水にスポーツドリンクは危険
一方、スポーツドリンクは健康な人が
スポーツ時などに飲むことを前提にしているので、
毎日飲んでも大丈夫なように、塩分は控えめに作られています。
経口補水液と成分は似ていますが、スポーツドリンクはナトリウムが少ないので、
乳幼児の脱水時にスポーツドリンクを与えると
低ナトリウム血症や水中毒を引き起こし危険なのです。
経口補水液は家庭でも作れる!
緊急時、家庭にあるもので経口補水液を作ることができます。
WHOによると、
「水1リットルに対して、砂糖小さじ6杯、食塩小さじ半杯」とされています。
ざっくり言うと、「薄くて甘塩っぱい水」ですね。
ここで、一つ注意が必要です。
家庭で作る場合は、その場限りにしてください。
ペットボトルに入れて保存などしないで下さい。
砂糖水はジュースと違い、中性で殺菌もしていないので
微生物が増えてしまう危険性があります。
ココカラファインの経口補水液とOS-1の違い
ココカラファインとOS-1もどちらも経口補水液です。
何が違うのでしょうか?
比較表を作ってみました。
内容成分
原材料名の欄を見ると分かる通り、ほとんど同じです。
価格
こちらはココカラファイン経口補水液の特徴です。
明らかにOS-1より安く設定されています。
それは、ココカラファインの経口補水液は下記の
特別用途食品の許可を得ておらず、
普通の清涼飲料水だから安く提供できるのです。
特別用途食品許可とは
OS-1は特別用途食品の許可を取得しています。
特別用途食品の中でも個別評価型と言われるカテゴリーで
この許可を得るためには、有効性の臨床試験データを添付しなければならず
相当な開発費用が必要となります。
その代わり、はっきりと
「感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態、
高齢者の経口摂取不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態等に適しています。」
という表示が可能です。
一方、ココカラファインの経口補水液は許可を得ていません。
こちらは、純粋に食品です。
「経口」や「脱水時」という表現は医薬品でよく使う表現ですので、
食品での使用は微妙だと思いますが、企業判断でOKといったところでしょうか。
なぜ今この時期に経口補水液?
ドラッグストアではこれから風邪薬や
インフルエンザ予防グッズの販売が強化されます。
また、冬場はノロウイルスなどの
集団感染による発熱・下痢・おう吐が頻発します。
マスクを買うついでに、経口補水液も常備しておく需要を見越して
今発売なんでしょうね。
経口補水液は夏場の熱中症対策だけではないんですね。
まとめ
経口補水液はナトリウム分が高いので、普段のスポーツ時のドリンクには向きません。
ココカラファインの経口補水液はカテゴリー的にはジュースですが、
使用の用途は下痢や嘔吐などの脱水症状が生じた時に限定した方がいいですね。
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