大人のカロリミット がお茶に?「はとむぎブレンド茶」機能性表示の裏側
株式会社ファンケルヘルスサイエンスは、ダイドードリンコ株式会社と共同開発した
「大人のカロリミット はとむぎブレンド茶」(価格:151 円<税込>/1 本 500ml)を
11月7日 から全国のコンビニエンスストアや量販店などで発売されています。
どうせ飲むんだったら “効きそうなお茶” を選んでしまいますよね。
でも、このお茶。有効成分は「難消化性デキストリン」なんです。
なんで!?って思いませんか?ダイエットサプリがお茶になったのに
サプリの成分が有効成分じゃないの??
そのあたりを独自に調査してみました。
目次
ファンケルの「カロリミット」シリーズ
テレビCMでもおなじみのファンケルの「カロリミット」。
実は、色々なシリーズ商品が出ています。
ブランドネームとしてどの商品にも「カロリミット」という名前がついています。
定番「カロリミット」
スタンダードなダイエット製品「カロリミット」の商品特徴を整理してみました。
①機能性表示食品
臨床試験をして「糖と脂肪の吸収を抑える」効果を確認しています。
②有効成分(関与成分)
5つの機能性関与成分が配合されています。
鳩龍(キュウロン)緑茶エキス |
200mg |
桑の葉エキス |
200mg |
キトサン |
100mg |
ギムネマシルベスタエキス |
67mg |
インゲン豆エキス |
4.8mg |
③低価格
1回に4粒で、1回あたり「51円」となっています。
とても手軽に始められそうな魅力的な価格ですよね。
グレードアップ商品「大人のカロリミット」
「カロリミット」はすでに10年以上前から発売されています。
そこで、ふつうのサプリであればリニューアルを行うところですが、
「カロリミット」は臨床試験を実施して機能性表示食品となっています。
リニューアルの為に内容成分を変えると、臨床試験も1からやり直しになってしまします。
なので、別商品を並行発売しているのです。
それが、2014年6月発売の「大人のカロリミット」です。
「カロリミット」の5種類の有効成分はそのままに、
タイ原産のダイエット素材「ブラックジンジャー」を配合しています。
価格はグレードアップ商品なので1回あたり「93円」となっていて、
スタンダードの「カロリミット」の180%価格です。
しかし、こちらは臨床試験を行われていないので機能性表示食品ではありません。
「大人のカロリミット はとむぎブレンド茶」への道
ファンケルは実はカロリミットのお茶を2015年5月にも発売していました。
「カロリミット 華やかジャスミン&烏龍 茶ブレンド」です。
商品形態を増やして「カロリミット」の商品寿命を延ばそうという努力ですね。
しかし、錠剤だったものをお茶にするには安定的に溶ける成分しか配合できません。
しかも、ペットボトルにするためコスト高(151円)になります。
売れるかどうか、ちょっとした冒険だったのでしょうね。
そこで、直営店と通信販売で数量限定発売としたところ、そこそこの手応えがあったのでしょう、
そして今回、ダイドーと共同でペットボトルのお茶でコンビニに進出!
商品ブランドも「大人のカロリミット」にグレードアップ。
しかし、機能性表示のインパクトは欲しいが、「大人のカロリミット」でも臨床データはとっていない。
そこで、「難消化性デキストリン!」という訳です。
「難消化性デキストリン」は松谷化学が販売提供している素材ですが、
どんなペットボトルの飲料も、この原料を一定量入れさえすれば、
「糖と脂肪の吸収を抑える」という機能性表示食品になってしまうスグレモノなんです。
今回のカロリミットの機能性表示内容とドンピシャで一致するので、
一見、大人のカロリミットの有効成分がそのままお茶になったように見えます。
しかし、やはりお茶なので、錠剤の有効成分がすべて入っている訳ではなさそうです。
水に溶けないキトサンは原材料表示の中に確認することは出来ません。
そのほかの成分も有効量すべて入れるとコストもとんでもない事になってしまうでしょう。
「大人のカロリミット」と名前はついていても、中身は食物繊維が入ったお茶です。
まとめ
「大人のカロリミット はとむぎブレンド茶」
なぜ「難消化性デキストリン」で機能性表示をしているのか
邪推してみたわけですが、
「カロリミット」シリーズ品は年間約700万個販売されています。
しかし、コンビニの飲料がヒットすると、売上は一気に増加します。
「カロリミット」のブランドバリューがある程度固まってきたこの時期に
難消化性デキストリンで機能性表示してコンビニ展開するというファンケルの戦略で、
どこまで販売が伸びるのか?注目して見ておきましょう。
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